すずめのGP京都への道@2016 第三回 ~ビジュアルで見る、GP初日全勝デッキ!~
こんにちは!すずめだ。
グランプリ・京都2016までいよいよ二週間を切ったが、みなさま準備は進んでいるだろうか?
前回の記事から期間が開いてしまったが、その間に『異界月』が発売され、リミテッドのグランプリが3回開催された。初日全勝デッキリストを見やすくビジュアルにまとめたので、早速見ていこう!
グランプリ・シドニー2016 Day1全勝デッキリスト
グランプリ・ストックホルム Day1全勝デッキリスト
グランプリ・モントリオール2016 Day1全勝デッキリスト
全勝デッキの特徴
- 基本は2色、土地構成は9-8。フィニッシュブローや除去用に3色目を採用し、8-7-2などの構成にしたデッキもいくつかある。プレインズウォーカーなどの強力なカードがなくても3色デッキは充分検討に値する。
- 現出を採用しているデッキは10個中6個。
- 10個のデッキの内訳は、青緑2、青赤2、緑白2、青黒1、青白1、赤緑1、白黒1となっており、比較的均等。
- 2~5マナ域をメインに据えてマナカーブを重視した、肉厚なミッドレンジが多い。
- 《霊体の予備兵》《夜明けのグリフ》《憑依された死体》などの飛行生物を多くのデッキが採用している。特に《不憫なグリフ》の多さが目に付く。
もちろん、これらのデッキは6パックを用いた通常のシールドデッキのため、12パックから作るチームリミテッドのデッキとは異なるということを念頭に置いておかなければならない。チームリミテッドならではの特徴として、例えば《棚卸し》などの重なると効果的なカードが揃いやすいということがある。また、「現出」「マッドネス」「昂揚」「人間シナジー」の各ギミックもプールの広さゆえに強力に運用でき、これらを中核に据えたデッキを組むことができる。いや、むしろこれらのギミックをメインに据えるのが理想であり、アーキタイプ環境と考えたほうがいいかもしれない。チームリミテッドは、通常のシールドとは別物なのだ。
とはいえ、同じリミテッド環境、これらの全勝デッキから学べることもたくさんある。「現出」「マッドネス」「昂揚」「人間シナジー」のメインとなる4つのギミックに注目して、頻出するシナジーをピックアップした。
現出
現出はマナコストを低減して、早いターンにサイズの大きいクリーチャーを盤面に出す能力。すなわち、プレイするターンが早いほど盤面への影響力は大きくなるし、それが影響する時間も長くなり、勝利に繋がり易くなる。除去されたときのデメリットはあるが、《歓喜する信者》などを生贄にすればディスアドバンテージを軽減できる。《厄介な船沈め》などが分かりやすいが、プレイするだけでカードアドバンテージを回収できるようデザインされているので、できるだけ早期に場に出せるよう意識しよう。《厄介な船沈め》+《死の円舞曲》《過去との取り組み》は通称カニカニコンボと呼ばれ、筆者の大好きなコンボである。
マッドネス
マッドネスを持つカードは強力な効果を有するが、ディスカードする手段が必要となる。《スカースダグの嘆願者》は最低限のマナレシオを兼ねつつ、好きなタイミングでディスカードすることができるため、見た目よりもかなり使いやすいカードである。もちろん攻めるデッキならライフを失わせる効果をガンガン起動していく本来の使い方も強くなる。《憑依された死体》《改良された縫い翼》《波止場の潜入者》などは普通に使ってもかなり強いカードであるが、マッドネスエンジンとしても優秀だ。
昂揚
昂揚を活かすには二つの要素が必要になる。デッキ内のカードタイプを散らすことと、カードを墓地に落とすこと、この2点だ。《墓後家蜘蛛、イシュカナ》《親切な余所者》などは破格の昂揚ボーナスを持っており、こういったカードがプールにあるときは、《テラリオン》《枝細工の魔女》など、通常はデッキに入るかどうか怪しいラインのものでも検討の余地がある。《エムラクールの加護》《霊体の予備兵》などは普通に使っても強い上に、単体で墓地に落ちやすく昂揚達成の条件に貢献しやすい。土地を落とすことがネックになりやすいが、マッドネスの項で紹介した《スカースダグの嘆願者》はここでも役に立つ。《研究室の粗暴者》も最低限のスペックだが、昂揚デッキでは採用を検討してもよい。
人間
人間シナジーは他のアーキタイプに比べると各カード同士のシナジーは深くないが、そのぶん浅く広く連携しているイメージだ。絆魂、先制攻撃などを持ったクリーチャーを、装備品とオーラで強化する戦略が主な勝ち手段となる。《シガルダ教の僧侶》《揺るぎない信仰》などは単体でも非常に優秀であるし、前環境で猛威を振るった《信条の香炉》も、今環境でもまだまだ極悪な強さを誇る。部族シナジーとしては人間以外にスピリット、吸血鬼、狼男、ゾンビがあるが、これらはカードの枚数的にデッキの中核になることは稀だ。
というわけでデッキとシナジーの紹介は以上となる。チームリミテッドは構築の引き出しを持つことも重要だが、実際のデッキを組む際のオペレーションを事前に考えておくことも必要だ。可能ならば実際に1時間の制限時間内でデッキを組み、デッキリストを記載する練習をして感覚を掴んでおくと、当日焦らずに済むだろう。準備が済んだら、あとはグランプリ・京都2016の会場で良いプールに巡り会えるのを祈るのみだ。
それでは!