ネタ蒔き時
ネタ蒔き時の枕草子 第十六話「ブラック企業悲喜こもごも」
コンボデッキはマジックの華だ。一見して無害そうなカード達が組み合わさる事によってカード単体では成し得ないような大きな効果を生み出すのは何時だって興奮するものだ。《チャネル》+《火の玉》から始まり現代のANTや《実物提示教育》に至るまで、コンボデッキは数々のドラマを生み出し、多くのファンを作ってきた。今日紹介するデッキはそんなコンボデッキの1つだ。
むかつきストーム
- 4 《猿人の指導霊/Simian Spirit Guide》
- 4 《睡蓮の花/Lotus Bloom》
- 4 《五元のプリズム/Pentad Prism》
- 4 《血清の幻視/Serum Visions》
- 4 《手練/Sleight of Hand》
- 4 《天使の嗜み/Angel’s Grace》
- 4 《深遠の覗き見/Peer Through Depths》
- 4 《むかつき/Ad Nauseam》
- 3 《否定の契約/Pact of Negation》
- 3 《ファイレクシアの非生/Phyrexian Unlife》
- 1 《稲妻の嵐/Lightning Storm》
- 1 《捨て身の儀式/Desperate Ritual》
- 4 《啓蒙の神殿/Temple of Enlightenment》
- 4 《欺瞞の神殿/Temple of Deceit》
- 4 《静寂の神殿/Temple of Silence》
- 3 《アダーカー荒原/Adarkar Wastes》
- 3 《地底の大河/Underground River》
- 2 《宝石鉱山/Gemstone Mine》
多くのコンボデッキは「効果は非常に強力だが多くの代償を必要とするカード」と「その代償を踏み倒すカード」の組み合わせによって構成されている。このデッキでいえば前者が《むかつき》であり後者が《天使の嗜み》や《ファイレクシアの非生》だ。《むかつき》の効果はライフをカードに変換するという非常に「危険な」ものであり、この手のカードは歴史的にもコンボデッキのキーカードになる事が多かった。《ネクロポーテンス》に始まり《グリセルブランド》に至るまで、多くのカード達が環境を暴れまわったものだ。《むかつき》が同種の他カード達と違う点はライフの支払いがコストではなく効果の一部であるという事だ。マジックのルール上、存在しないリソースを支払う事は出来ないため、仮に《天使の嗜み》等で不死身の状態を作ったとしても《グリセルブランド》や《ヨーグモスの取り引き》で現在のライフを超える量を支払う事は出来ない。しかし《むかつき》の場合はライフの支払いが効果の一部であるためライブラリーをすべて引き切る事ができ、その大量の手札を使って致死量の《稲妻の嵐》を唱える事が可能なのだ。余談だが最後のトドメを指す際、相手も跳ね返してくるリスクがあるため手札の土地カードをすべて捨てて最大ダメージを狙うといった行為はやめておいた方がいいだろう!
いつも通り今回もサイドボードは割愛している。エンダルゲームスで販売されているデッキにはサンプル用のサイドボードが付属されているので、まずはそれを試してもらい、その後は君たちの周りのメタゲームに併せて自由に改造してくれ!
悪魔と契約し相手を圧倒するのは君だ!
次回はコテコテのコントロールデッキを紹介したいと思う。
それまでの間、あなたのライフが尽き果てませんように。