ネタ蒔き時
ネタ蒔き時の枕草子 第十三話「金魚注意報」
寒かった冬が終わり、いよいよ春がやってきた。もう暫くすれば夏になり、夏といえば何といっても海だ! サンサンと降り注ぐ太陽、肌を焼く熱気、海の家から漂うイカ焼きの匂い、何もかもが躍動的で生きている充足感を得る事が出来る。 私が特に印象的だったのはグレートバリアリーフでのスキューバダイビングで、眼前に広がる色とりどりのサンゴ礁は一生物の思い出だ。 そんな青の世界に住まう者たち、静と知の色である青らしからぬ積極性と攻撃性に満ち溢れた種族、マーフォークが今日のテーマだ。
青単信心マーフォーク
- 4《呪い捕らえ/Cursecatcher》
- 4《アトランティスの王/Lord of Atlantis》
- 4《真珠三叉矛の達人/Master of the Pearl Trident》
- 4《潮流の先駆け/Harbinger of the Tides》
- 4《珊瑚兜の司令官/Coralhelm Commander》
- 4《銀エラの達人/Silvergill Adept》
- 4《波使い/Master of Waves》
- 4《霊気の薬瓶/AEther Vial》
- 4《旗印/Coat of Arms》
- 4《ニクスの祭殿、ニクソス/Nykthos, Shrine to Nyx》
- 20《島/Island》
マーフォーク達の歴史は長い。アルファ版ではじめて《アトランティスの王》が刷られた時、マーフォークはわずか1体、それも1/1バニラの《真珠三叉矛の人魚》しか存在しなかった。(《アトランティスの王》自身がマーフォークになるのはそれからずっと先の話だ)それでも人々はマーフォークを愛し、ウィザーズもマーフォークを刷り続けたのだ。
その甲斐あってマーフォークは次第にトーナメントシーンに登場してくる。そして大きな転機となったのがローウィンだった。それまでのものとは明らかに異なる、高パフォーマンスのマーフォーク達に人々は歓喜した。特に当時のレガシーではトップメタの一角を担い、その人気を不動のものとした。今日のモダンに至るまで、マーフォーク達の勢いは留まる事を知らず、彼らの足跡はマジックの歴史にしっかりと刻み込まれているのだ(彼らに足はないけれどね)。
さて、今回のデッキではそんなマーフォークにちょっとしたアレンジを加えてみた。マーフォークの基本パーツはそのままに、《旗印》によって更なるサイズ向上を狙った意欲作となっている。近年のクリーチャーはサイズの向上が著しく、マーフォークと言えども押されてしまう事が少なくない。そんなときに《旗印》さえ出してしまえば彼らのサイズはそれこそエルドラージ並にまで成長し、あらゆる障壁を打ち壊してくれることだろう!
いつも通り今回もサイドボードは割愛している。エンダルゲームスで販売されているデッキにはサンプル用のサイドボードが付属されているので、まずはそれを試してもらい、その後は君たちの周りのメタゲームに併せて自由に改造してくれ!
海の王たる彼らの力をふるい、マジックの大海原を制覇するのは君だ!
そして来週はスタンダードでも猛威を振るっている「あのカード」をフィーチャーしたいと思う。
それまでの間、あなたの水着が波にさらわれませんように。